チリ人妻の内側と外側

ツルゲネフ

2009年09月29日 22:17

どうも。

今日のテーマはチリ人妻「アニータ」ですわ。

なぜか私はこの人が書いた本を持っています。


アニータと聞けば、日本人の男に貢がせた性悪女、みたいなイメージがあることでしょう。
私が常に忘れないようにしているのは、その人が「なぜそういうことになったか?」という背景を知ろうとすることです。

この方は大変したたかで、本に書いてあることに誇張もたくさんあると思いますが、チリでの貧困による苦しい生活から脱出したかった、という強い思いが背景にあります。
本の中での、
「(日本に来て)最初の数カ月で一番うれしかったことは、稼いだ家族に送金をしたことだった」
「お金を持ったことがなかったので、大金を稼ぐことが恐ろしかったのだと思う。いつも胃が痛くなった」
「私は娼婦だった自分を恥じてはいない。なぜなら今子供たちが病気になっても、私には彼らを助ける手段があるからだ。・・彼らがお腹をすかせて飢え死にするのではないかと心配しなくてすむ」
といったくだりは、或る意味真実を表している部分もあると思います。

人間には、その人しかわからない苦しみや悲しみがあるもの。

今日なんとなく横を通り過ぎたおばあちゃんにも、壮大な人生のドラマがあるのです。

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