メルトダウン
「メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故」 大鹿靖明著
この本のタイトルが意味する、メルトダウンは福島第一原発のことだけではない。
東電も、経産省も、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、金融界等々、もメルトダウンしたのだ。
東電の危機管理への準備の無さ。「想定外」で片付けようとする無責任さ。
「爆発は絶対にない」と何度も言い切る原子力安全委員会・班目委員長。
次々に爆発していく原発。
テレビに映った爆発の映像をみて「アチャー」と頭を抱えて動かない班目委員長。
深く考えずに横並びで東電に融資をしていく大手銀行。
・・・・などなど、読んでいると情けなくて怒りがこみあげてきてどうしようもない。
大鹿氏は非常に優秀なジャーナリストだと思う。
日本に何が足りないのか、よくわかる。
知性とは想像力。想像力が欠如したとき、こういうことが起きるのだ。
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