読書。「戦争広告代理店」

ツルゲネフ

2010年10月20日 23:12

久々に風邪をこじらせた。
咳が続いて夜寝れないなんて何年振りだろう・・くるし~っス(ToT)

しばらく出かける予定もないので、読書のことばかり書きそうです。
カッチカチやで~!にカッタイ本が多いので無理にコメントはなさらず、、、、代わりにぜひ本読んで下さいまし。




「ドキュメント 戦争広告代理店」  高木徹著 講談社


先日紹介した「戦争請負会社」にも関連しているといえる、「戦争広告代理店」の話。

この本は前からタイトルを見るたびこれは読まなきゃ・・と思っていて数年が経ち、図書館で偶然見つけてやっと読んだもの。
この本を読んで、「広告代理店」のあまりの影響力に、驚愕するしかなかった。

この本の舞台はボスニア紛争である。

日本人のうち、ボスニア紛争ときいて、場所がどこで、いつ起きた、どんな戦争だったのか的確に言える人間がどれほどいるだろう。
そして、日々自分自身がどれだけ情報に踊らされているか、自覚している人がいるだろう。


非常に簡単にあらすじを言うならば、アメリカのいち「広告代理店」がボスニアを「被害者」、セルビア人を「侵略者」として巧妙にイメージ戦略を打ち出し、ついには国連決議でセルビア人を国際社会から締め出すまで、いかようにして世論を導いたかを示した詳細なレポートである。

ブログで紹介するにはあまりに事情が複雑で、というか絶対読んでほしい本なので、詳しくは紹介しない。
時間に余裕のある方は、必ず読んでほしい!!
日本人に何が足りないかがよくわかる。


この本を読んで、しばらく前に読んだこちらの本も思い出した。



「思い込みの世界史」 山口洋一著  勁草書房


この本で伝えんとしていることも上記同様である。

興味深かったのは「ミャンマー」という国の例。

皆さんは、アウンサン・スーチー女史=善  軍事政権=悪 という図式を描いていないか。
スーチー女史がノーベル平和賞を受賞したからか。
本当にそうなのか?
この本ではこのような世界史上の「思い込み」に疑問を呈している。

「戦争広告代理店」とも絡むが、ミャンマーのケースでも欧米のマスコミ報道に日本は踊らされている感がある。
世界を、日本を、誰の情報に惑わされること無く「自分の目でみる」ことの大切さがわかる。
疑問を持たないことは怠惰そのものとしかいいようがない。






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